第2回 歌は“心”と“心”をつなぐもの
よく「歌がうまくなりたい」と聞きますが
果してそれだけでいいのでしょうか?
といつも疑問に思います。
たしかに歌がうまいというのは喜ばしいことです。
しかし、そもそも歌は雰囲気や想い、
イメージやメッセージなど、
いわゆる“心”を伝える伝達手段です。
ですから、その伝達手段だけ用意しても
伝達するものがなければ意味がないですよね。
リボンと箱だけ立派な空っぽのプレゼントです。
「歌がうまくなりたいのだけどやり方がわからない」
「練習してもちっともうまくならない」
と言っている方々の多くは
この伝達手段だけを見ている方がほとんどです。
その昔、言葉では言い表せない想いを
メロディーにのせて伝えようと「歌」というものを
発明した人がいたんでしょうね。
ホント天才ですね。
歌にすると言葉だけよりも
さらに雰囲気が伝わりやすくなりますし、
その歌がうまければより一層伝わるでしょうね。
ただし、“心”が入っていればね(笑)
一番の芸術とは人間の“心”です。
それが見えないから、聞こえないから
他の方法で表現するんですよね。
それをたまたま私たちsingerは歌を使っているに過ぎません。
結局、心を動かせるのは心だけです。
ただ、歌がうまいのではなく
心を(歌を使って)伝えるのがうまくなってください。
そうすれば歌は勝手に良いものになっていきますから。